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ATCとは


保安装置の一つである(CS-)ATCはATSと異なり信号機を必要とせず、運転台に車内信号を現示し、 電車が制限速度を超えた場合に自動的にブレーキがかかり減速させるシステムである。

基本的に元来の保安装置ではある一定の距離を区切る閉塞と呼ばれる方式を採用し、同一閉塞内に 電車を存在させない(衝突防止)形で安全性を確保してきた。

(これが発生しないように)

ATCでもそれは同一で、ATCでは信号機のある大半の路線よりも閉塞の長さを細かく区切り 細かい速度制御を行うことで、先行列車との距離を縮められるようになった。

この写真からもわかるが、閉塞の境界ではCやBといった標識が立っていることがわかる。

ATCでは先行列車の位置から止まりきれる速度を現示することによって衝突を防止している。


特に今回、プラグインで再現したATCは一段ブレーキ制御を行うパターン付きATCである。

元来のATCプラグインの挙動


元来のプラグインでは現示速度を超えると、一定時間で常用最大ブレーキを動作させ現示速度以下に速度を落とすような挙動を再現している。
しかし、この制御方式だと何度も常用最大ブレーキを動作させる形となることや、閉塞境界のかなり手前で速度が低下することになる。
それを解決するのがパターン付きATCである。

パターン付きATC

元来のATCによるATC信号下位変化時のブレーキ制御は以下の通りである。

元来のATCプラグインは時間による緩和ブレーキの出力はあれど、列車が制限速度を超過した地点 で常用最大ブレーキを指令し
制限速度より下がるまで継続する。
次に、パターン付きATCによるATC信号下位変化時のブレーキ制御を示す。

パターン付きATC制御では、ATC制限速度を青線で示すように放物線状にすることによって常用最大ブレーキの出力地点を移動さえることによって
元来のATCプラグインで発生していた手前の地点で減速がされるということを防止し、
運転能率の向上と、乗り心地を向上させた。

BVEにおけるATCの設定


信号の設定


主な設定は高橋うさお様が制作されましたメトロ総合プラグインに準拠しておりますので、互換性があります。


閉塞は、BVEの標準機能であるSection構文を使って組み立てて行きます。
この画像では、Section.BeginNewを使っていますが、特段の理由がない限りSection.Beginを使用してください。

Section構文は、先行列車の位置によって現示内容が変わります。
現示内容(ATCコード)は以下の通りです。


一番左にあるのが0(ATC02信号)、先行列車がその閉塞に在線している場合
その隣にあるのが10(ATC01信号)、先行列車が一つ先の閉塞に在線している場合
さらに隣が14(ATC20信号)、先行列車が二つ先の閉塞に在線している場合

といった感じで設定します。

前述したパターンはプラグイン内で計算しブレーキを出力するので特段考慮する必要はありません。
ただし、現実にある程度即した位置に閉塞を設置しないと現実と同じ挙動を行うのが難しい場合があります。

※始発駅手前の場内に閉塞を設置しないと、無信号となり出発できないので場内を設置してください。

前方予告の設定


基本的には従来と同じく Beacon.Put(31, 1, 0); という構文を閉塞の1m先に設置します。
ただし、このプラグイン(MCCP_For_Route6-7.dll)ではBveExプラグインである Automatic9045.BveEx.ForwardSignalDataSender.dll を使用している場合は
31番地上子からの情報ではなく、このExプラグインから送られるリアルタイムの先行現示の情報を元に制御を行います。そのためBveExプラグインを併用する場合は設置しなくても動作しますが、
既存プラグインとの互換性を考慮すると、設置した方が好ましいといえます。

また、 Beacon.Put(7, 0, 1); という地上子を設置すると前方予告強制方式となり、第三引数(以後sendDataという)に1を入れると点灯、0を入れると消灯という制御をします。用途に応じてご使用ください。


ORPの設定



ORPのパターンの概形はこのようになっています。
パターンの落下点はA点と呼ばれ、A点から数mは衝突防止のために余長として空けられていることがほとんどです。

具体的な設定方法はこのような形で5行目でSectionで35または38(ORP)を立ち上げて、7行目で前のSectionの距離程から1m先で12番地上子を設置します。
※12番地上子は当該Sectionから±1.5m以内で設置しないと添線故障と判断し02信号と判断します。

12番地上子の設定内容としては以下の通りです。

12番地上子では過走防護長をsendDataに入力します。
例えばP35ではパターンが落下する(0km)になるまで、79mの余長があるということです。

※SPというのは構内コードでPは本線コードです。

※構内コードのSP35は存在しないので実装していません。

PEP信号について



PEP信号は7.5km→5.5kmまでのパターンを生成します。
特に車止めとの距離だったり、過走防止距離を短小にする必要がある地点で使用されます。

設置例は以下の通りです。

先のパターンで設置した3・4行目の12番地上子の位置からsendData分を足したもの(ここでは11501 + 48 = 11549)から4m引いた地点に12番地上子のPEPを指定する地上子を設置します。(5・6行目)
このようにすると既存のP25では48mしか過走防護長がなかったのが、PEPを用いることで56mまで伸ばすことができ、より過走余裕を短くすることができます。


誤通過防止パターン(駅停車パターン)について




誤通過防止を目的として東急線内では駅停車パターンが設定されている駅があります。
少し前では東横線は全駅で動作していましたが、TASC化?に伴い現在は横浜駅のみ(2026/03/08現在)設定が残っている状態です。

駅停車パターンの概形はこのようになっています。



地上子の設置方法は以下の通りです。



32番地上子はPs地上子として、30番地上子はPcom地上子として設置します。
Pcom地上子は所定停止位置の5m先に設置します。
Ps地上子は2個対にしてPcom地上子から498m手前に一つ、一つ目のPs地上子からさらに5m手前にもう一つ設置します。

Pcom地上子はパターンがある状態で通過すると強制的に非常ブレーキがかかります。

※この機能は種別と連動していません。路線データことに設置をお願いいたします。

これで駅誤通過防止パターンの設定は終了です。

これでATCの設定は終了です。
今回のプラグインでは互換性を意識しつつ、さらにリアルにするためにいくつか追加の設定ができるような作りになっています。

2026/03/08 初版公開


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